【家庭菜園】ー苗の移植のコツー 地植えの苗の植えかえ・間引き分も活用したいとき
園芸店から購入するような、ポリポッド入りの苗の植え替えは、もう十分ご存じと思います。
ここでは、地植えで育てた苗や、間引きの時、もったいなくて育てたい気持ちになったときの
移植のコツをお伝えします。
一般的な植え方のもの(自分で育てて、成功経験のあるものだけをあげています。)
サンチュ(レタス)、キャベツ、白菜、スイカ、メロン、キュウリ、枝豆、アスパラガス、パセリ、紫蘇
後述で、ちょっと癖のあるものをピックアップしてお伝えします。
移植先の畝は除草して、植穴をあけて準備しておきます。水やり必須なのでご準備を。
プランターの場合も植え付けるばかりに準備しておいて始めてください。
苗を掘り上げる
土壌が乾燥していると、土がパラパラ根から離れてしまうので、雨上がりなどで土がしめっているときや、
水やりをして、じゅうぶん水がしみ込んだ頃に掘り上げます。灌水してすぐだと、表面だけしか湿っていなくて、思うような効果が得られません。
できるだけ根のまわりの土は、ついたままで移植したいです。
周りにほかの苗がない場合
一番簡単で、苗にダメージが少ない植え替えです。とっても気楽!
苗の根が伸びていないだろうあたりに移植ごてを差し入れ、土を崩さないように注意しながら、大きく掘りだします。移植ごてに乗せたまま、もう一方の手で支えながら移植先へ移動します。
そのまま植穴に収めて、高さをみてください。
低いときは、植穴の底に土をたし、高いときは掘り下げてください。
周りの土と密着するように軽く押さえますし、水やりで土が下がるので心持ち高めにします。
水はたっぷりかけてください。
種から地植えで育て、掘り上げて移植した苗のほうが、ポリポッドで育った苗よりも、
その後の成長が良いようです。なんでかな?
境目が柔らかいから、移植先の土となじみやすいのかな?
育った環境が、ほぼ一緒だからかな?
ポリポッド苗は、根がまわりすぎていることが多いからかな?
何本も密集して生えている苗の場合
根の具合を検討つけて、移植ごてで大きめに掘り上げます。だいたい、地上部の三割増しというところです。
全部を移植したいのなら、全体をまとめて大きく掘り上げます。大きなかたまりのまま、移植先に持って行ってそこで割るようにします。
土を崩さないよう、掘り上げて移植ごてに乗せたままの状態で移植先へ運びます。
根が抱えている土を、できるだけこぼさないよう、根を切らないよう、そっと、手で割っていきます。
乾燥とともに土がこぼれていくので、すぐに、植え付けます。
大きな群生になっているところは、工事などで使うスコップを使うのもオススメです。
鍬だとあまりうまくいきません。
複数生えていて、一本は残したい場合(間引きの苗を使いたいとき)
難易度高めです。気分は外科手術。
残す苗の根は、できるだけ傷つけたくありません。細い移植ごてを使います。
残したい苗の反対側に深く差し込んで、移植したい苗のまわりの土を少し持ち上げ、緩めます。
間引き予定の苗をつまみ、ゆっくり根が切れないよう、土もついてくるようなスピードで
移植ごてと連動しながら持ち上げていきます。
根の中心に土がまとわりついていて、長く伸びた根がスルット抜けてきたら大成功です。
そのまま移植先へ移動し植え付けます。
残す苗の横に空いた穴を、土で埋めもどします。
多少なりともダメージを受けていますので、しっかり立つように土寄せして、水をたっぷりかけてください。
一本立ちした苗は、目に見えて成長します。
移植予定の苗から、土が落ちてしまっても、「ダメもと」覚悟で植え付けてみましょう。
丈夫なものは何事もなかったかのように、成長していきます。しかし、中には成長が止まってしまうものも出ます。
また、植え替え後、水やりに行けなかったり、日照りが続いたりして地上部が枯れることもあります。根は生き残っていて新芽が出てきたりしますが、成長がイチからやり直しにはなり、成熟が遅くなります。成長できなくなるものもでます。
残念ですが、そうなってしまった苗は、あきらめて場所を明け渡してもらいましょう。移植は苗に負担がかかるのは間違いありません。
苗を植え付ける
植穴は植える前に水を注いでおきます。
植え終わったときも水やりをするので、水をそばに置いておいてください。
生えていた時に埋まっていた高さと、同じになるよう苗を支えながら、少しづつ土を寄せていきます。
隙間ができやすいので、ある程度土が入ったら軽く押さえます。
その上にさらに土を入れ少しだけ盛り上がった状態にします。水やりをすると土が下がるのでその調整です。
水やりをし、苗がしっかり立ったら、終了です。根がつくまでは、水が切れないように、草丈に高さが出るまでは雑草に覆われないよう除草を気にしてください。
雨続きの予報の時に行うととても、合理的だと思います。
まわりの雑草もある程度残っていたほうが水持ちがいいので、取り過ぎないほうがいいのですが、その兼ね合いは経験から探っていく感じですね。
植え方に特徴のあるもの
ニンジン 深く深くほりさげる
ニンジンは、発芽の時、乾燥させちゃいけないうえに、向光性だから、土は浅めにかける必要があるなど、発芽が少し難しいです。そのため、多めに種を撒くことになり、間引き苗がたくさん出てしまいます。
引き抜いてみると、根もしっかりしていて大変惜しい気持ちになります。
そして、ついつい移植してしまうのですが、これが結構、根付いて成長するんですよ。
しかし、植え替えたニンジンは、まず、きれいな形にはできません。
先端が重力方向に成長するようなので、傾くと、成長点が増えてしまい、また根になるのでしょう。
植え替え先でも根をまっすぐにキープできれば、きれいな形で収穫できるのではないかと考えているのですが…。
ぽてぽて実験農場の努力
細い移植ごてで、深く深く植穴をあけます。
崩れないように、こてで、土を抑えているところへ、苗を入れます。
こてをそのままで少し埋め戻します。
できるだけ、まっすぐに…。
移植ごてを抜き、最後まで埋め戻します。
最後に、ちょっと苗を上へひきます。
これで、根がまっすぐになったはずなのですが…。
なかなかうまくいきません。
形が悪くても、食べられます。面白いからやってみませんか。
ネギ、ニラ むき出しの根でも全然大丈夫
長ネギは、溝を掘って移植が前提の栽培法で、苗束で売っているときも、根はむき出しです。ニラもネギも移植は気楽です。
というわけで、とても丈夫なので、スーパーで買った葉ネギは食べない部分、切り落とした根元に根を出させることで再成できます。これは移植というより再生ですね。詳しくはこちらの「芹・三つ葉・うど・葉ネギ」の項目でご覧ください。
トウモロコシ 根がものすごく伸びている
トウモロコシも、間引き苗の移植はできることはできるのですが、成長は悪くなりがちです。広く深く張った根がどうしても傷ついてその影響が出るのだと思います。
そして、残す苗は、絶対傷つけたくないので、参考までに。間引きトウモロコシの移植は、根が抜けやすい、土が乾燥している時のほうが向いています。
細い移植ごてを引き抜くほうの苗の足もとに差し土を緩めます。その後、じわりじわりと引き抜いていくのですが、ものすごく遠くまで根が行っているので、根が引っかかった先を細い移植ごてで緩めながら時間をかけて抜いていきます。
残すほうの苗の根も広範囲に広がっているので掘り上げるようなことはできません。
移植先も、それ相当の広さを掘って植えつけてあげられれば理想的です。
根が切れてしまったものも枯れはしないのですが、実が大きく育つかはやってみないとわからないです。
芹、うど 根っこだけあれば育ちます
詳しくはこちらの「芹、三つ葉、うど」の項目でご覧ください。
トマト 差し苗がつかえます
トマト栽培は、わき芽とり必須ですが、油断すると、なかなかの大きさになってしまうものも出ます。ご存じとは思いますが、挿し木の要領で土にさすと、差し苗として活用でき、それなりに収穫も楽しめます。
最初はぐったりしていますが、一週間もすれば、立ち上がってきます。足元から立ち上がってくるので、葉先が下を向いているときもありますが、少し様子をみてください。
枯れたものは乾燥して、なくなってしまうので一目瞭然です。
豆苗
スーパーで買った豆苗、数回、再生させ株が弱ったものは、あの固まりのままでいいので土に植えてみましょう。株が弱っている分、ちょうどよく間引かれて、数本だけ伸びてくるのが好都合です。
支柱を立てて花と実を楽しみましょう。ぽてぽてがやったときは赤い花が咲きました。絹さや用として売っている種とは実の味の違いはありそうですが、実際よくわからなかったです。試して味わってみてはいかがでしょう。
ジャガイモ
イモの植え付け後、成長してきた芽は3本ほど残して抜いてしまうのですが、その際、根がしっかり出ているものが抜けてくることがあります。試しに移植してみたところ、成長するものもありました。
じつは、つけていた目印が取れてしまい、どれが移植株か分からなくなってしまったのですが、植え替えた先が、等間隔に、同じような生育をしているので多分うまくいったのではないかと思っています。ご丁寧に、3株揃えて植え替えてしまったので、もう区別がつきません。まだ土寄せをする前なので、特に深植えの必要もなかったです。
次回は、しるしが取れないように記録していきたいと思います。とりあえずのご報告です。
以上、こちらでは、植え替えのコツをご紹介いたしました。お読みくださってありがとうございます。もっといい方法、間違いなど見つかったら更新していきたいと思います。
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