キアゲハの羽化を観察する方法!2⃣・『ぽて²実験農場』発
キアゲハの
越冬サナギが羽化します
横長にすると、スマホで見やすくなると思います。
すみません。
前回のお話はこちら
キアゲハの羽化を観察する方法!1⃣・『ぽて²実験農場』発
ということで
ニンジン畑から来たキアゲハの幼虫、4匹が無事サナギになり、自宅ベランダで越冬しました。
当地は、北東北。
住宅地とはいえ、厳寒期にはマイナス10℃以下になります。
ふきっさらしのベランダで大丈夫だったのでしょうか。
越冬サナギのようす
四個のサナギは、それぞれ図の位置につきました。
水槽の開口部に3個、とまり棒用に入れた発泡スチロールに1個です。
風雪にさらされ、
2月頃、2個、落ちてしまいました。
特に、1個は、しなびたように見え、水にも浸かっていたので、これはダメかもしれないという思いもあり、そのまま放置しておきました。
落下したサナギの手当
今回、キアゲハの飼育?(ほとんど世話していないけど…。)は初めてなのですが、モンシロチョウなら何度も経験があります。
モンシロチョウの場合は、落ちたサナギは、おなかの部分を両面テープで、羽化用のとまり棒にくっつけてやればそれで大丈夫です。 (詳細は、こちら↓)
ところが、キアゲハのサナギは、大きくて重いため、両面テープではうまく留まりませんでした。
簡単な、いい方法はないかな?
サナギの詳細
サナギは、しっぽの先が、自前の接着剤でしっかり、くっついています。
そして、もう一か所、首のあたりをぐるりと糸を渡し支えています。
これだけです。
そして、羽化の時、チョウは全身をもぞもぞさせ、頭でサナギを割っていきます。
まず、赤線の部分がパカッと口を開けます。
続いて、そこから抜け出そうと上へ、向かうのですが、その時にピンクの線の部分が割れます。
つまり、首の部分はきっちり固定してしまうわけにはいきません。
サナギがちょうど収まるぐらいの、小さい円錐形のポケットを作り、とまり棒につけて、それにサナギをいれてあげるといいと聞いたことがあります。
それも、いいと思いますが、もっと簡単な方法を見つけました。
おススメ
落ちたサナギを、セロテープでとめる方法
・まず、セロテープを6㎝ほどカットします。
・とまり棒のサナギをくっつけたい位置に、カットしたテープの真ん中をつけます。
・次に、サナギのおなか部分を棒に沿わせて、テープで両側からはさみこみます。
サナギをくっつけるというよりも、
背中がわの余分のテープをしっかりくっつけて、
ポケットを作るというイメージです。
・余分の邪魔になりそうなところはハサミで、カットします。
簡単で、見た目スッキリです。
テープの接着剤が、悪影響を及ぼすのではないかと、ちょっと不安でしたが、
結果的に何ともなかったです。♪
落ちたサナギも手当てして準備万端。羽化をまっています。
動いていると、汗ばむぐらいのあたたかい陽気になりました。
5月中旬、午前10時ごろのこと、羽化が始まりました!
折り悪しく、その日、水道の水漏れの工事が入っていました。
対応していたところ、羽化の瞬間を撮影し損ねましたー。↷
サナギから抜け出る瞬間は、1分ほど。 あっという間です。
このために三脚まで用意し待っていたのに~。
キアゲハの羽化、羽が広がるまで
この被写体は、しなびたように見えていたサナギでした。
とまり棒に、セロテープで固定したものから、無事、羽化しています!
まだ、翅が小さく折りたたまれています。
脚が、長くて丈夫そうです。
幼虫の時も健脚でしたが、羽化してからも結構歩き回ります。
目的は何だろう?
あるくスピード、速いです。
こうしているうちに、どんどん翅が広がってきます。
十二単衣を引きずっているようです。
翅を傷めないか、見ていてハラハラします。
結局、とまり棒に落ち着きました。
妥協したのかな。
あとはじっくり時間をかけて、翅を伸ばしていきます。
背伸びをするように、翅に力を込めたり、口吻を伸び縮みさせたり、
新しい身体を試しているようです。
ここからは、後述の動画でもご覧ください。
翅のシワシワも、だいぶ伸びました。
すっかり、翅が伸びきりました。
翅が春の日差しをまとっています。
まもなく、飛び立ちます。
動画 キアゲハの羽化、羽が広がるまでのようす
キアゲハ いろいろやってみた! (観察)
羽化後、すぐ飛ばないのをいいことに、いろいろ観察してみました。
じっくりクローズアップ撮影
まずは、クローズアップ撮影。
キアゲハの顔のアップです。
モフモフです。
口吻がキレイに巻かれています。
ヘアスタイルは、モヒカンかな?
鱗粉のようすも落ち着いて、撮影できます。
これらは、スマホに接写用のレンズを取り付けて撮影しました。
100均などで売っているクリップのように取り付けるタイプです。
風車みたいに、持って遊ぼう!
キアゲハは、羽化後、見た目には翅が伸びきっても、しっかり準備ができるまでは、決して飛び立とうとはしません。
驚いたときなどは、
飛び立ちませんが、バッと翅を広げます。⇧
こちらが、ちょっとびっくりします。
風車を持ってるみたいなんだ♪
高く掲げてみて、青空をバックに撮影。 するも、
逆光で失敗…。
まだ弱い翅が、強風にあおられる。
鏡を見せられたり…。
おなか側から写されたり。
もてあそばれて、しまいます。
成熟してからだとすぐ逃げられてしまうので、今のうちです!
キアゲハ と ナミアゲハ の見分け方
キアゲハとアゲハ(ナミアゲハ)はよく似ていますが、はっきりと見分けるコツがあります。
こちらがキアゲハ。
こちらがナミアゲハです。
ほとんど、一緒にみえますが…。
翅の付け根で、はっきり区別がつきます。
べた塗りがキアゲハ。縞模様がナミアゲハです。
ナミアゲハは、パッと見て、シマが多く黒っぽく見えます。
キアゲハといっても、ナミアゲハと比べ、やや黄色い程度です。
羽ばたいているときには、わかりにくいですよね。
幼虫の食草は、キアゲハはニンジンやパセリなどのセリ科。
ナミアゲハは、サンショウやカラタチなどのミカン科と、全く違います。
出現場所でも見当がつきます。
そして、幼虫は模様でも、はっきり区別がつきます。
孵化したての頃は、鳥の糞に擬態していて、真っ黒で、見た目は変わりませんが、終齢幼虫になると、こんな感じ↓です。
この派手な縞模様が、キアゲハです。
こちらの、教科書等でおなじみ目玉模様のイモムシがナミアゲハの幼虫です。
今回は、羽化の瞬間を、カメラに収めそこなったのが悔やまれます。
しかし、寄生バチなどの被害がなく、4個、全部羽化したことは、大変幸運でした。
さて、次回は、モンシロチョウの羽化についてです。
こちらは、羽化の瞬間もしっかり押さえられたので、是非ごらんください。
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