モンシロチョウの羽化をみるために・サナギ楽々Get法
アオムシから、サナギ、チョウへと
変身するようすを、楽に見よう
横長にすると、スマホで、見やすくなると思います。
すみません。
アオムシを捕まえよう
・そして、サナギになってもらおう!
身近で、かわいいモンシロチョウ。
動画やテレビなどでは、見たことはあるけれど、
アオムシからサナギになる様子や、
サナギからチョウになる瞬間は、自然のままではなかなかみられません。
できれば、こどもにも見せてあげたいけど、あんまり手間はかけられない。
そんなかたに、おススメしたい、羽化観察の楽々ポイントをお伝えいたします。
モンシロチョウの幼虫を手に入れよう!
アオムシがいる場所
アブラナ科の作物が、モンシロチョウの幼虫『アオムシ』の食草です。
大根も、コマツナも、カブも、ブロッコリーも、
ハクサイも、ワサビも、アブラナ科です。
なかでも、キャベツはアオムシの大好物です。
アオムシを手に入れる最も楽な方法は、
無農薬でキャベツなどを育てることです。
キャベツがあると、チョウがみずから、卵を産みつけに、やってきます。
そして、卵から孵化したアオムシは、
その場でキャベツをモリモリ食べ、自力で成長してくれます。
キャベツにいるアオムシをとりに行こう!
キャベツでの待ち伏せ捕獲をおススメする理由は、
・アオムシの大好物なので、卵をうみつけられる確率が高いこと。
・作物自体が大きいのでエサの量も確保しやすいこと。
・エサにするキャベツが日持ちすること。
キャベツについて
キャベツの生育にも、葉はとても大事ですが、
収穫直前ぐらいになると、外葉の一枚や二枚なくても問題ありません。
ちなみに、アオムシが食べるのは、なぜか外葉ばかりです。
アオムシに結球部分が食べられたことは、たぶんないと思います。
飼育ケースに入ってからだと、
結球部分の葉も食べだすので、ちょっと不思議です。
せめて、
結球部分には手をつけないという仁義を通しているのか?
外葉のほうが栄養がいいからなのか?
色の濃い部分にいたほうが保護色になるからなのか?
ヨトウムシなどほかのムシは結球部分も食べます。
ご注意ください。
捕獲時に注意すること〈人違い案件〉
似ているイモムシ・ヨトウムシ、コナガ
キャベツにつくイモムシは、モンシロチョウばかりではありません。
よく一緒にいるものに、ヨトウムシ、コナガが、あります。
ヨトウムシは、色が黒っぽく、大きいものは5㎝ほどにもなります。
筋肉質な感じです。
ヨトウガの幼虫です。
コナガは、色は、キレイな緑色でアオムシとほぼ同じですが、
1㎝ほどの小さく細い身体をしています。
先端が尖った印象のイモムシです。
キャベツの外葉などに、たまにみかける
白い細い糸でくるまれた極小のまゆがそうです。
《画像》これが、アオムシです!
アオムシは、こんなかんじのキレイな緑色で、産毛があります。
最大(終齢幼虫)で3㎝ぐらいの大きさです。
イモムシ界では、かなりカワイイほうだとおもいます。
さて、アオムシをゲットしました!
終齢幼虫が、サナギになるのを待とう!
アオムシは、孵化してから、3週間ほどで、サナギになります。
4回脱皮すると終齢幼虫です。
ですから、
大きいアオムシを捕まえてくると、
長くても、1週間の飼育期間でサナギになるという計算です。
飼育ケースを準備しよう!
葉ごと、12匹ほど捕獲したので、
飼育ケースにしたのは、広めのトレイです。
スーパーマーケットで、4~5人分の握りずしが入っているような容器です。
透明な蓋つきで、観察にはもってこいです。
アオムシ付きのキャベツを置き、ふたをしました。
もりもりたべて、コロコロ糞をします。
掃除を考えて、紙でも一枚敷くべきでした。
葉が傷んできたら交換し、糞の掃除をします。
キャベツは、持ちががいいので、二日に一回ほどで大丈夫です。
酸欠や、蒸れが気になるので時折、ふたを開けます。
蓋に小さな穴を開けてもいいです。
エサ用のキャベツは、鮮度を保ちながら保存しています。
(ビニール袋に入れて冷蔵庫にしまえば、一週間はもちます。)
コマユバチの寄生
ちょっと怖いよ!
自然界のアオムシの半数は、コマユバチに寄生されているといわれます。
今回、捕獲のアオムシも、やはり、それぐらいの割合で寄生されていました。
飼育を開始して、4日ほどたったころ、異変が起きました。
寄生したコマユバチは、
アオムシがサナギになる直前に、その皮膚を食い破って出てきます。
小さなイモムシが大量に現れ、
その場で、白い小さな繭になり、集合体を作ります。
そして、時期が来るとその繭から、
真黒な3ミリほどの、ハチのような姿の成虫が羽化してきます。
下↓は、その時の写真ですが、
見た目が、恐ろしいので小さい写真で貼っておきます。
のちに、
たくさんの、コマユバチが飛び立っていきましたよ。
ついに、サナギになります!
コマユバチの件で、不衛生な気がするし、
サナギになる日も近いようなので、生き残ったアオムシを引っ越しさせます。
蛹化用の飼育ケースを準備しよう
羽化の際にぶら下がれる場所で
サナギになれるよう、高さを確保できる容器に移します。
古い水槽を、立てて高さを確保しました。
モンシロチョウは、小さいので、
そんなに大きな容器は必要ありません。
開口部には、網戸の端材を使いました。
はじっこは養生テープでとめると着脱が楽です。
サナギになるための、とまり棒も数本入れます。
蛹化直前は、エサを食べなります。
エサのキャベツは、もう、必要ないぐらいです。
前蛹(ぜんよう)になりました
この状態を前蛹(サナギになる直前の姿)といいます。
一昼夜ほどで、脱皮してサナギになります。
サナギになりました!
次々と、サナギになっていきます。
キャベツの葉陰。
水槽の天井。
大きさは、3㎝ほど、終齢幼虫のそのままの大きさです。
とまり棒用に準備した枝には、
ひとつもつきませんでした…。
エサ用にいれておいたキャベツの葉陰でも、サナギになりました。
蛹化したてで、みずみずしさがあります。
色は、そのまんまキャベツ色です。
5個のサナギを、Getしました!
こちらが、1週間ほど経過したサナギです。
モンシロチョウの紋の模様や、翅のようすが透けて見えています。
通常は、蛹化(ようか)してから、1週間ほどで、羽化となります。
ヤドリバエの寄生
今回の、飼育の出来事ではありませんが、
アオムシはヤドリバエに寄生されることもあります。
こちらの場合は、
無事サナギになって、ひと安心していると、
翌日ぐらいにその足元に、茶色い俵状の何かが転がります。
それが、ヤドリバエのサナギです。
いつの早わざなのか、チョウのサナギはすでに空っぽです。
翅の模様が残っているので、正常そうにみえますが、
妙な脱皮の皮と粘性の物質が出たあとが怪しげです。
謎の脱皮あとと、粘性物質
寄生されたサナギは羽化することはなく、
俵状のサナギからは、ハエが羽化しました。
見た目は、よく見る普通のハエにみえます。
こちらがヤドリバエ
こちらは、普通のイエバエ
強いて言えば、ヤドリバエのほうが、毛が濃い感じですね。
このときは、3個のサナギのうち、1個しか羽化できませんでした。
自然の摂理…。
次回のご案内・サナギがいよいよ羽化します
サナギがいよいよ羽化します。
【モンシロチョウの羽化をみるためには?】《休眠サナギの目覚め》
先読み的に、羽化の瞬間の動画もご覧ください。
動画 モンシロチョウの羽化の瞬間
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